働き方改革と労組

 

 

①賃金交渉

 

賃金は社会相場を反映するものである。将来にわたる生活の安心につながる月例賃金の改善は、働く者の意欲を高め、より良い仕事をする源泉になる。
このことを各組合がしっかり会社に訴え、お互いに支えあい、個々の事情を乗り越える統一交渉にしたい。

 

 

②一時金交渉

 

グループの連結業績は好調で、通期見通しも上方修正され、売上?利益各項目とも過去最高値が見込まれている。
個々の会社の業績はそれぞれの担当業務の特性や事業環境の差もあり、業績好調の会社もある一方、厳しい状況が続く会社もある。
しかし、さまざまな分野での努力が相互に連携しあってグループの力になっているわけであり、グルーブ業績の成果を各社の経営基盤の強化、人的投資の強化につなげていかなければ持続的な成長の力とはならない。
このことを、各労組の交渉において主張いただきたい。
私も単組の交渉において、企業全体で従業員の貢献に応える対応を要請する。

 

 

③労働協約

 

大きなテーマのひとつは、長年組合が課題とし、会社に改善を求めてきた労働時間の適正化である。
会社には徹底した現状把握と適正な時間管理を求めてきたが、職場の現状を見れば、長時間労働の実態を払拭できていない。
表面的な施策だけではなく仕事の与え方、業務遂行のあり方、さらには無理な短納期を強いられるような顧客との関係を見直すなど、もっと深いところでの改善を会社に求めていく必要がある。

 

職場の問題は、何より職場の当事者である労使の責任で、労使自治の中で解決すべきである。
そこで、労連としての重点推進項目として、
「長時間労働の是正と労働時間の適正化に向けた労使」
の設置を会社に求めたい。
協議の場を正式に設置し、その協議内容を職場組合員にも伝え、問題を表に出し、労使をあげて問題解決に向かう起動力にしたい。

 

働く者の誠実な努力にはしっかり応える。
この経営判断が経営への信頼を高め、企業としての活力を高める。
個々の交渉において、経営としての最大限の決断を会社に求めていただきたい。

 

 

 

働き方改革の事例や施策

 

 

●役割の明確化と目標達成に向けた『次に繋がる』活動
~目的・目標・期待される成果の明確化~

 

①上司面談による自己の役割の明確化と職制方針に基づく具体的課題設定
・管理職の役割
生産管理(QCDS)の実務責任者、かつ部門方針の改善実行責任者
・職場リーダーの役割
管理職の業務補助者(意思決定は管理職)
・担当の役割
部門方針に基づく生産活動(QCDS)の改善実行者(管理職と連携)
②目標はグローバルマザー工場として誇れるチャレンジングなものとし、
成功イメージを描いて定量・定性効果を設定
③他部門との連携により、貪欲に業務・技術・製品知識を吸収しこれを活用。
④自己の弱点を認識し、克服する為の方法を上司に提案・相談

 

 
●『気持ちよく』仕事が出来る為のコミュニケーション
~『心地よい』会話と明るく楽しい職場作り~

 

①約束の期限は必ず守る。守れない時には予め相談
②分からない時は上司・関係者と相談する。自分で溜めこまない
③『業務依頼』と『業務相談』の使い分
・業務依頼:上長経由で正しく連絡し、業務を移譲(責任は委託元)
・業務相談:自己の知識を補うために知恵を受ける(責任の所在なし)
④関係者との共同作業は要求ではなく、『思いやりのある提案』を
⑤上司・関係者とのコミュニケーションは、落ち着いて拝聴する気持ちを持つ
⑥仕事は常に余裕を持った活動で、関係者からの依頼には思いやりのある対応を
(他の業務影響なきよう判断し、影響がある場合は上司に相談)
⑦関係者への問合せは相手にとって外乱であるため、不急な問合せは慎むこと
特に通話は『緊急時のみ』使用可(不急な用事は原則として使用しない)

 

 

 

働き方改革とワークライフバランス 事例

 

 

時間単位休暇制度の導入

 

休暇まで必要としない’育児’介護、通院、治療や公的手続きなどのために、社員、組合員の多様な事情に応じて柔軟に取得できる時間単位休暇を望む組合員は多い。
少しでも仕事をして役割を果たしたいと思つ組合員も多く、職場にとっては労働力の確保にもつながる。

就業管理面や生産性に配慮したうえで、始業または終業時刻からさかのぼり1時間単位で3時間以内/日、年5日相当分(年40時間)、前日までの事前申請を基本として中抜けを原則不可とする時間単位休暇制度。

 

 

テレワーク勤務制度の導入

 

組合員の持てる能力の発揮や、ワークライフバランスの推進が図れること、業務の効率化や生産性の趣向上など働き方改革の推進も期待できることなどから、自己管理のもと円滑に業務遂行ができ成果を出せる層へ、場所にとらわれない柔軟な働き方を可能とする週2日まで、半日単位から取得可能なテレワーク勤務制度の導入。

事前申請を前提とし長時間労働ゃ持ち帰り残業の助長とならないよう、始業、終業時の業務予定と実績報告を必須とし、休日や深夜時間帯は原則禁止とする。

 

 

 

 

不妊治療のための休職制度の導入

 

働きながら不妊治療を受ける夫婦が増加傾向にある。
有給休暇、セルフサポート休暇制度を利用することはできるが一定期間治療に専念し、精神、肉体的負担も軽減できる休職制度の導入を望む組合員もいる。
不妊治療と仕事との両立に悩み退職せざるを得ない組合員が、働き続けられる環境を整備するために、「1力月以上1年以内の休職制度」の導入。

 

 

 

働き方改革と春闘

 

 

労働の質を高めることと生産性向上は車の両輪

すなわち人への投資こそが現状を前進させる

 
この春闘、マスコミ報道では賃金の引き上げ額だけに焦点が当たっている。あたかもそのことだけの闘争をしているかのような報道に違和感を覚えている。

賃金、一時金のみならず、労働環境の整備、労働条件の改善、雇用の維持確保、付力価値の適正循環等々、取り組みは多岐にわたる。

 

それらを含めた人への投資というものをこの交渉の中で労使論議をしながら、前進を図っていくことによってわれわれの目的が果たされる。これが’春闘だと考えている。

労働の質を高めることと生産性を向上していくことはセットだ。モチベーションを高めずに生産性向上はあり得ない。われわれは、入への投資、そして生活防衛という視点もしっかりと持ちながら交渉をしていく。

特定最賃は、全体での課題と地域における課題、異なる状況を見極めながら、地域の方々と連携し取り組んでいく。
働き方改革、とりわけ商習慣については、社会の価値観を変えていく必要がある。

産業のみならず、連携を含めて取り組んでいく。

組織化については、労働組合の意義や役割、責任といったものをあらためて認識したうえで、働くことの尊厳や働く者の権利といったものをしっかりと広げていくという意味でも重要な取り組みだ。

今回の闘争は多岐にわたる項目があり、より厳しい闘争になることが推測されるが、一丸となった取り組みをしたいものだ。

 

 

働き方改革とワークライフバランス 事例

 

 

昨今の企業で導入されたり、導入が検討されている事例をご紹介します。

 

 

働き方改革 子の看護欠勤の適用範囲拡大

子育て中の組合員が安心して働き続けられる環境を整備すること、また、在宅勤務制度、再雇用制度、休暇制度など、他の両立支援関連規則に合わせ、現行「小学校入学前の子を養育する者」の適用範囲を「小学校卒業まで」へ拡大すること。

 

 

 

働き方改革 休暇取得条件などの緩和

次世代育成に限り1日単位での取得が認められているが、さらなる両立支援のため、本人療養(人間ドックも含む)を要する私傷病および家族の介護と看護の場合の「3日を超える期間」を「1日から取得可能」とすることを。
子の養育に関する行事は、小学校を卒業して以降、義務教育期間である中学校においても多くあることから、「中学校卒業まで」への適用期間の拡大を。
親が参加する学校関連行事に対する範囲拡大を望む声が多いことから、子の養育に関する行事に、「親が参加する保育園、幼稚園、学校関連行事(PTA活動、学校関係者との各種懇談会、保育園、幼稚園の遠足など)」を加えることを。